Example 解決事例
商品変更に伴う問題発生
値上げと対策と
昨今の値上げラッシュの波は紙製品にも押し寄せています。コストアップを避けるために、紙質を薄いものに変更することでコストを抑えるお客さまもいらっしゃいます。
ところが商品単価を抑えたはずなのに、当社からの納品金額が増加しています。これは紙質を変更したことにより、かえって使用量が増加し、結果的にコストが増えてしまったのでは?と心配になり、お客さまそれぞれ一定期間の納品金額を検証したところ、変更前と比べ納品量が増加していることが判明しました。
結果をお客さまに説明し、コストアップは避けたい意向に沿うよう、再度新たな商品の提案も含めて対応策を提示しました。
お客さまファーストを叶えるためには?
提案1:単価を更に抑えるため、素材の変更(パルプ品→再生紙品)
紙質を変更することでコストを抑える方法ですので、最初に行った手法と同じ考え方です。使用量が変わらなければコストダウンは可能ですが、一方、紙質を変えたことにより更に使用量が増えてしまい、結果的にコストアップを繰り返すリスクもあります。
提案2:使用量を抑えるため、元々使用していた紙より紙質が更に厚い商品への変更(単価アップにはなるが使用量を減らせるため)
こちらは反対の発想で、紙質が厚くなった分使用量が抑えられることを想定し、結果的にコストダウンにつなげる狙いです。使用量が減ることは考えられますが、どこまで抑えることが可能かは未知数です。
お客さまの業種・業態もさまざま、だから選択もさまざま
上記の2通りの方向で提案をいたしました結果、
・A社様(介護施設)は再生紙の商品をご紹介しましたところ、(提案1)
すんなりこちらの商品の導入となりました。
・B社様(介護施設)にも同じ商品をご提案しましたが、以前使用していた商品よりさらに厚手の商品にすることで使用量の抑制に期待する、つまり、より高品質=高価格な商品を採用して頂くことになりました。(提案2)
・C社様(病院)にも両方の案と商品を提案しました。しかしこちらでは外来の患者様もご使用になられるため、素材の変更は避けたく、且つ同じ理由から、紙質を厚いものに変えても使用量の削減は困難であり、結果的にコストアップになることは明白とのことです。
C社様にとっての最適解を探すため、何度もメーカーも交えて協議を行い、最終的に以前お使いになられていた商品をメーカーから直接発送して頂くこととなりました。
この場合メーカー指定のロット数量とリードタイムをC社様に受け入れて頂くこととなり、当社の
「地域の皆様の負担を少なく、安心してお取引をできるよう、要るものを要る時に要るだけをスピーディーにお届けする」
という理想から離れてしまい、当社としては本意ではない結果となってしまいました。
今後C社様では仕入れに際し、リードタイムの長期化、ロットの増大、納品日の限定、などのストレスが増えることが想像されますが、コストとの戦いではこういったことも珍しくありません。
とはいえ、C社様も当社と同じ和歌山の企業です。トラブルや細かな相談ごとが発生したときのことを想定し、引き続きフォロー体制を整えてまいります。
お客さまの要望に応えられるよう最善を尽くしておりますので、コストに限らず些細なことでも株式会社岡崎までご相談ください。
*B社様、C社様に採用いただいた商品